Twitterで話題にのぼっていた
「ライフサイクル投資術 お金に困らない人生をおくる」
著者:イアン・エアーズ 、 バリー・ネイルバフ
翻訳:望月 衛
を本日読破しました。
購入してから約1か月。
少しずつ読み進めました。
結論から言うと、
✅今後資産運用をしていくうえで有益な気付きを与えてくれた本
ということになりました。
関係者のみなさま、本書をこの世に出版くださりましてありがとうございました。
資産運用にレバレッジをかけることの正当性をひたすら主張する本書。
「レバレッジ=悪(?)」という世の中の『常識』に挑戦しています。
わたくしサラリーマン乞食は、レバレッジに対して「悪」という認識はそもそもありません。
「適切な」レバレッジは運用効率を上げる観点からも有用だと思っています。
アホみたいにFXで25倍のレバレッジかけて短期勝負するとかなら、「悪」だと断言できますが、本書では2倍のレバレッジについて言及しています。
しかも、S&P500という米国株式指数(インデックス)を長期で2倍のレバレッジをかけて保有するという主張(正確には違いますが、だいたいこんな感じと思っていればいいです。)。
ふむふむ、なるほどと思うところが多数ありました。
乞食が参考になったフレーズを抜粋します。
✅人は今の財産と将来の貯金の現在価値に対して一定の割合で株式を持つべきだ
✅投資家が貯めていくお金を現在価値に割り引いて勘定に入れるべきだ
✅損を大きな視点で見つめなおすことだ
本書では人的資本はある種「債券」的な性質をもつものであり、労働市場に人的資本を投下していく限り、将来にわたって一定程度のキャッシュフローを安定的に獲得できることをそもそもの大前提に置いています。
確かに乞食のようなサラリーマンは会社の業績の良しあしに(そんなに)関係なく毎月一定額の給与が自身の口座に振り込まれます。
もちろん会社の業績が急激に悪化して倒産すれば、その限りではないですが。
仮に倒産したとして、自分が働かなくなるかといったらそんなことはなく、次の職場を探すことでしょう。
なので、今後の給与収入はある程度「読める」わけです。
そして、日本の雇用慣行だと、どうしても年功序列的な傾斜になります。
いくら成果主義だといっても、完全成果主義の会社の方が少ないはずです。
したがって、歳を重ねれば重ねるほど、給与収入はUPしていき、それと比例して貯蓄額もUPしていくのが一般的であります。
そのような状況下、20代~30代の若いうちに株式市場に投下する「実額」ベースの資本と、引退間近の50代~60代に投下する「実額」ベースの資本に大きな差異が出ることは果たして合理的であるか?という疑問を強く主張しています。
確かに言われてみればそうですね。
乞食は今でこそ1500万円の資本を主に株式市場に投下していますが、20代の頃は当然そんな資産があるわけもなく、せいぜい投下できた資本は200~300万円くらいでした。
現在の投下資本は20代の5~7.5倍であり、言うなれば株式市場に5~7.5倍のエクスポージャを有していると言えます。
これって本当に適切なのでしょうか?
時間分散投資が有用であると考えるなら、株式市場のリターンが年平均5%~7%程度だと置くなら、人生における今後獲得するであろう収入も考慮したうえで、株式市場に投下する資本の金額を検討するべきではないかというのが本書の主張です。
若い時の株式市場のエクスポージャは小さくて、引退する頃のそれは大きくなる。
これって当たり前のようでよく考えたら当たり前ではないのかもしれません。
常識を疑うということ。
この「常識」の最悪なシナリオは若いころの株式市場のパフォーマンスが良く、引退する頃のそれが大暴落。
大切な老後資金が一気に30~50%も消滅しちゃ、気が滅入りますよね。
30~50%の下落って単一年で考えれば普通にありますからね。
リーマンショックが起こった2018年の日経平均株価なんて
2018/01/01 15155円
2018/12/30 8859円
下落率-41.5%でした。
そんなことが普通に起こるのが株式市場。
晩年が2018年だったら地獄ですね。
でも10年20年以上の長期的なスパンではずっと右肩上がり(日経平均株価を引き合いに出すと失われた20年とか言ってくる輩がいるので、全世界株式インデックスとか米国株式インデックスとかのことを言ってると思ってください)。
これを回避するには年あたりの株式市場に対するエクスポージャをずっと一定にするということ。
そのために若い時はレバレッジをかけてエクスポージャを作りにいく。
でもあまりに大きなレバレッジだと資産形成と途上で大暴落がきたときに市場から退場させられかねないので、2倍を限度とする。
真の時間分散投資とは何かということを考えさせられました。
しかし、それを実際に実践しようとすると難しい側面があるのも事実。
乞食として「自分ごと」として実践しようと思うのは、
「株式市場への投下資本を今よりも確実に拡大していく」
ということです。
今の投下資本は1500万円ですが、これを100万円単位で増やしていく。
その入金力が問われます。
とはいえ、生活費を脅かしてまで入金することはできません。
とりま1000万円は定期預金で確実に残しておきながら、戦っていきます。
市場に居続けやすいよう、米国ETFに主に投下していく所存です。
株式は長期的には右肩上がりで上昇するいう歴史が明らかにしてくれた事実をどこまで信じられるかが肝です。
乞食は信じます。
この世に欲がある限り、この世に今よりも良い生活を望む人がいる限り、企業が将来の成長を目指していく限り、付加価値の結晶たる株式市場は必ずや右肩上がりで上昇すると信じています。
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